花を焼く少年 ( Novel / Artwork Script )
Saturday, February 27th, 2010
僕は花を焼かない少年であなたもそうだと思う。みんなは普通花を焼かない。なにせこの地球では僕らは普通花を焼かない。
人間はみんな、たったひと時の暖をとるために木を焼き、思い出を思い出にするために恋人との写真を焼き、肉親の死体を焼き、腹を膨らませるために沢山のものを生きたまま焼き、要するに何もかもを思うがままに焼く。ごうごうと。炎に恐怖しないのは人間だけだが引き換えに、人は下卑たあの作り笑いをもしなくてはいけなくなった。そういう訳で人は本当に沢山のものを焼くけれども、だれも花を焼かない。ただの一輪たりとも。
ナにこれ?小説?わけわかんない。変なの。意味わかんない。私今本をさかさまにして読んでるのかしら。
そう思った人がいらっしゃるとして、その人は、自分が今まで読んできた本を、正しい方向から読んできた、という自信があるんだと思う。でも考えてみていただきたいのは、ある別の星に住んでいる男の子がいて(なんなら美青年であるとしてもいい)、彼の星の星の人たちが皆、僕らがするのとはさかさまにして本を読んでいるとしたらどうだろう。
そこでは文字は下から上に流れる。そのほうが真実を読み取れるからという理由でこの星がそれを採用していたら、あるいは、本なんて読まないほうがよいのだという教訓の元に「読むことへの反省として本を読む、とか、そういった先人の知恵だとしたら、あなたはなぜこの星でのうのうと正しい本の読み方をし、これから僕の話す物語の不義を言えるのか。考えてほしい。そして比喩ではなく、この本の主人公は、「違う星」という星からきた二人の男の子が、それと知らず地球人に混じって生活をし、成長し、この星の慣習を覚えこませられながらも、なんらかの違和感を感じながら生きる物語です。だからこの本をさかさまに読んでみるのも良いし、なにかが読み取れなくなったらあなたには真実はまだ早いのかもしれない。
次の話。
目の前に一つ花束がある。つまり色々な可能性がある。言葉のあやではなくて、花束がもつ沢山の可能性がある。男の子が愛する人に花束を(すっげーテレながら)差し出すシーン。交通事故現場の跡に老人が道路に花束を事務的に備えつけるワンシーン。あるいは花屋の前の路地に、おそらく自分ではそこが世界の中心だと思っている踏まれたたんぽぽ。
いかに僕ら自信に可能性がなかったかが分る。僕だって花束なしにこの物語を書けなかった。ただの一行たりとも。花束を添えなくては窓の外も覗きこむことのできない僕らのゼロ。
段を改めて、僕らはゼロ。でも僕はそれをしばらく放りだしてみる。ほうりだしてしまって、テレビでも覗き込む。ご存知の通りテレビには僕らに必要なあらゆる全てがある。暫く眺めて全てをoffにして、戻ってきてみるとゼロも悪くない。テレビの上には相変わらず花束が掲げてあるけれども悪くない。
花の可能性は、文芸的な意味とは本当に違う。交差点に備えられた花束は一つの可能性を。友人の家のお手洗いの花束は一つの少し滑稽な可能性を。窓辺の花束は一つの展望と可能性を。言葉で言う「花束」は一つの象徴と可能性を。それぞれ持ってる。
次の話。いよいよ花焼き。目の前に一つ花束がある。つまり色々な可能性がある。そして、その横にライターがある。あなたは顔を素敵にシカめて、僕をいなしてくれる。そんなことをするな。花の横にライターなど置くもんじゃないよ。といなしてくれる。花を焼く少年が現れる。そんなスクリーンを前にして僕とあなたはそわそわしている。ねえ彼は今からもしかして。と君は僕をちらと見る。僕はこの物語の作者だからだ。君は僕が彼にそれをさせようとしてるのでは?と予感している。果たして花を焼く少年が花を焼く。彼は花を焼く少年だからだ。
そんな可能性が果たしてあったか?
水切り、葉枯らし、花焼き、接木、花にまつわる言葉との間にそっと僕の作った言葉を紛れ込ませてみる。どうだい大したものじゃない?
可能性を制限できたら、小さくなった可能性の小ささは、凝縮だと気づくべきだ。爆発するのをまってくれ。それは火薬だ。言葉も短いほうがよい。僕は三文字にイメージをつめた。花焼き。
この物語には、花を焼かない少年、花を焼く少年、首を吊らない少年、恋をしない少年、恋をする少女、なんてことのない人、なんてことのある人、がなどが登場する。この物語はフィクションです。
物語の断片や付属する音楽作品を見せると、花を焼く少年という男の子に対する抱くイメージには一貫性があると気付いた。それは僕の抱くイメージにもさほど遠くない。誰もが同じイメージを描けるのに誰もがしない行為としての花焼きだから、類似する行為があるだろう。僕のイメージではそれは葬式と薪でした。そしてこの二つに共通要素があるならそれは沈黙だと思う。あるいは小さく吐き出される言葉。文章の構造の作るに至らなかったような言葉の粒。段落を作るに至らなかったような構文を埋めるだけの存在。頭で違うと思いながら口を突く悲しみの言葉。そういったもの。強い悲しみを誰かが空に叫び立てることなく過ぎ去る葬式は多い。そういう場合体の知る沈黙がその人を美しく(と僕は思うのですが)表現する。1でも2でも3でもなく0だからだ。
人通りのまばらな幹線道路のそばは、トラックのような大きな車ばかりで、巨大な音が空間を奪っている。横断歩道には交通事故で死んだ人の霊にささげられた花束が飾ってある。
花を焼く少年は、横断歩道脇に添えられた枯れた花束を、手にもっていたカメラで風景に収めてから、一輪二輪、盗んで持ち帰った。冬が近いので、ドライフラワーのように色を抜かれている。いやはや、これは大事な記号を手に入れたものだと彼は思った。
物語を始めるにふさわしく、一人の女の子がそれを見てた。花を焼く少年は見られていることに気づかなかった。目立たないようにやったつもりだったのだ。女の子は、あれで目立たないつもりかしら。と思った。いずれにしても彼女は記号を共有し、隠しとってしまったわけだ。なんとなくな太陽と、花にやさしくない季節とに向けて、記号は拡散していった。
花を焼く少年は家に帰ると花を水に挿してみた。次の日になってもそれは交通事故という安全な死の象徴のように、まるで物語を始めるつもりがないようにしていた。そのまま、といった感じだった。これはこれは大した記号だ。と彼は思った。造花でもないくせに、色のない花なんてね。と彼はおもった。
数日後、再び花の前に向き合った彼は、少し枝をすいてやった。すると一応の形が整い、花らしい美しさが見えてきた。だんだん美しさを取り戻してくると、この枯れることすらあきらめてしまった花は、他の咲きたがり、同時に枯れたがっている普通の花とは違い、ずっと咲いていられるのかもしれない、とおもった。ただし色を失ったまま。
花は色を失えば普通の花とは違い、文学的な意味で永遠に(本当には永遠ではないにせよずっと長く)咲いていられるのだと想うと彼は小さく感動した。彼はこの感覚はなにににてるんだっけと想った。あ、葬式だ。彼は不謹慎とも想わなかった。彼は葬式で少し感動をしていたのだ、とこのとき気がついた。小さくおじいちゃんのことを思い出した。
彼は部屋の隅に山積みのキャンパスから、一本だけ直線を引いただけのものを取り出して前に立てた。新しいのを買うかねもなかったし、(なにせ来月の仕送りまでメシもろくにくえないのだ。)他に使えそうなものもなかった。窓を引いて光を調節して、絵の具を広げた。
しばらくして、自分にはこれだけの記号を上手く取り扱うような経験がないんだな。と花を焼く少年は思った。その絵を描くのは難しかった。僕は直線でも引いてればいいんだ。そしてキャンパスを放りだしてしまった。そして暫くの間花のことは忘れてしまった。
(コンパ。少女と会う。さほどおどろいたりさわりダリは双方しない。二人になったときに少女から会話開始。基本無愛想。少しきがかり。気持ち悪い人ね的に。アートへの疑念。タバコのためにライター貸す。皆の和からエスケープ。そのまま渡す。他いくつかの記号を伏線化。お開きになって別れてから。私のお気に入りのライター返してもらわなくては。男女関係の発端記号は常に漂わせること。)
☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆
花を焼かない少年は道の途中でガードレールに手を添えて、持病のめまいが放電されるのを待っていた。鉄に触れるとめまいは放電されるみたいにすっとなくなることが多いのだ。彼が妄想するに、ガードレールに乗り移っためまいは暫くして誰かに乗り移る。可愛い女の子ならいいんだけど。まったくクソじじいじゃあるまいしめまいなんてね。今回ガードレールは愛想なかった。彼にはかわいそうだけれど彼がめまいの内側で最初に思い出したのは、駅前の喫茶店で隣に座ったサラリーマンのことだった。上半身を口調に合わせゆすり電話口でまくし立てていた。内容が聞き取れなかったので彼は妄想をして、宇宙人が攻めて来る旨を上司に報告しているという設定にして、会話を考えていた。
「○○さん、信じてください。彼らは着陸地点に間違いなくこの日本を選んでいます。いえ、もうすでにしのんでいるかもしれません。彼らのやり口はかなり狡猾です。まずほとんどのケースにおいては、彼らはわれわれを擬態します。どうやるかですって?簡単です。遺伝子をコピーするんです。この星丸ごとの情報をコピーして、その中から平均的な遺伝子を計算し、それをコピーします。こうした計算の際彼らは、惑星ごとに処理系を分け、それらを同時に駆動させ、演算させ、それをワープによって合算するといった手法を使います。いえもちろん本当はもっと複雑で、便宜的に省略はいたしましたけれどもね。で、そして一度進入してしまうと、、、そうです、彼らは、少しずつずらしていくんです。なにをかって?聞いてください。なにをか知りたいですか?これっきゃないってやつをずらすんですよ。いえもったいつけてるなんて滅相もない。ええ、実は地軸をなんです。地軸を少しずつずらすんです。本当に少しだけね。これでどういう影響があるかご存知ありますか?驚かないでくださいね。これは別の星のやつらから聞いた話です。わが社の情シス部はこの点においてのみはプロですからね。われわれの科学でもまだ気づいていないのですが、地軸がほんの少しずれますと、一番影響にあるのは、人の脳なんです。つまり、少しずつ気が狂うんですよ。凄い話でしょう。さらにこっからがもっと凄いです、彼らのずらしかたは、ほんのちょっとだけ、本当に驚くほど小さくなんです。人間は本来のバランスを崩します。ほんの少しだけ。どうしてほんの少しなのか。まるっきりずらしてしまわないのか。それはですね、本人たちが、その変化に気づかないようにです。本人たちが、自分たちの変化に「あ、俺は少し気が狂ってるんじゃないか?」とか想わないようにです。○○さん、悪魔についてゲーテがファウストの中でこんなことを書いてます。悪魔の最大の罠は、自分を悪魔だと思わせないこと、だそうです。いいですか、こうなると人間の挙動は、まるっきり悪いことばかりするでもなく、でもちょっとだけずるをするようになるんです。いいところがないわけでもない、でも実は、ちょっとだけずるいんです。こうなると世の中は大変ですよ。誰も気づかないうちに、人が人を平気で殺したりしてるんです。ある意味では人が人を殺すのは当然なことだ、とかいいながら、やっちまうわけです。おかしいですね。あーっはっは。」
とここまで彼が考えたところで、驚いたことにちょうど彼の妄想に合わせてスーツ姿の男は突如笑ったので、彼は少し驚きながらも、つられて笑いがこみ上げてき、こらえきれなくなったところに、恋人がきた。
「どうしたの。馬鹿みたいね。」
「いや。僕は一人ぼっちじゃない。分ったんだ。」と彼は声をひくつかせながらいった。
「なに?オカシクなったわね。」
「いや、僕は限りなく透明だ。」彼は声を弾くつかせながらいった。「どこかにいってキスでもしよう。今なら箸が転げたって可笑しいよ。」
「いやよ。しないわ。」
「いやかい。何か違うことを考えないと可笑しくてね。」となりのサラリーマンはとうに笑い収めていて彼は一人ぼっちだった。するととたん笑いは収まった。彼は少し悲しくなっていた。スーツ姿の男は電話をしたまま積をたった。よくみると彼は日本人ではないようだった。
「なんでもないよ。」
恋人は諦めてため息さえはさまずに切り替わり(なれているのだ)、星を見ようと言い出した。
「今週末になんとか流星群が来るらしいよ。」
「なんとかってなんでもいいの?そんな。」
「なんでもいいのはあなたでしょう?」
「確かに。」
「私と星が見たいですか。YesかNoで答えてみてください。」
「これご覧よ。」といって彼はスーツ姿の男が灰皿に丸めて捨て残していった紙を手に取った。
「汚いということは分かる。」
「灰は汚いものじゃないよ。無菌だよ。僕らの体のがよほど汚い。」
といって彼は紙のしわを伸ばしながらテーブルに広げてよく見えるようにした。誰かの描いた意味のある絵というものは、誰かが書いた意味のない絵よりはるかに奇怪で、本来カオス的なものなのだけれど、そこにはでたらめに小さく点のようなまとまりが書いてあって、花を焼かない少年から見て上、恋人からみて下、(宇宙からみて最果て、太陽からみて遠く、メクラからみて薬指の先)、にそれらは散らばっていて、逆のところには、いくつかの線の束があり、横には「花」と書いてある。橋はタバコによって焼かれている。いくつかの数字がなにかの啓示のように数秘的な雰囲気を保ちながら書き込まれている。金額だろうか。彼は案外して彼の妄想は正しかったのではないかと考えてみた。星の絵。この花ってのはなんだろうな。
彼が黙り込んでそれをみていると恋人はさすがに少々いぶかっていった。
「どうしたの。」
「わからない?」
「なにが。なにか分るの?」
「わからない。なにか分る気がする。僕に記号が集まってきてしまったことは分かっている。それ以上はわかんないな。」
花を焼く少年の話。
久々に大学に行ったはいいが、そこはアルコールとカビとクソと生物の死骸の腐ったニオイ、焦げたニオイがした。そして人が一人もいなかった。どうしたんだ大学は授業みたいなものはあきちまったのかな。と自分に小さく嘯く前に、嘘をつく少年がキャンパスの真っ只中で絵を書いているのを見つけた。
「どうしたの、世界は終わってしまったのだろうか。」
「相変わらず君は馬鹿だな。馬鹿だ。」と彼はこちらをちらとも見ずにおどけた声でいった。
「もの凄い久々に着たんだ。いやに静かで少しキミガ悪いね。」
「知らないのかい。人が死んだんだ。ずいぶん沢山。新聞は見ない?僕も見ないが。とにかく概念的な理由で、人が死んだんだよ。」
「どんな?」
「それはしらない。とにかく概念的な理由。思想的な。誰かしら捕まえて聞いてみてくれ。むしろ分かったら俺に教えてくれ。別にいいけど。」
「自殺?」
「似たようなもんらしい。」
「死の前では男も女も似たようなものだしね。でも、余計薄気味悪いね。そんなキャンパスを描くなんて君こそ馬鹿げてるじゃないか。」
「色がね、変なんだ。なんか色が抜けてしまったように見えない?」
彼はそういわれて少し驚いた。記号が呼んだのだ。
「本当だ。少し抜けてる気がする。きみが悪いな。」
「メディアにでちゃってるくらいだからね、完全に入り口とか閉じていて、授業もないし、学事なんかも全部しまってるし、というか気味悪かったり、胸糞悪かったりして、事務員なんかもこないんだろうな。無意識的にせよ意識的にせよ。いいかい、これは妙案なんだ。いいかい、彼らはどういう理由かは知らないが、というかせいぜいが、近くにあった材料で、ってことだろうが、油絵の絵の具で書かれた絵を、正確にはそのキャンパスに火をつけて自分を焼いたんだ。油絵ってのは火薬みたいなもんだからね実は。」
彼の口調は次第に興奮の色を増してきた。彼らは絵を描く大学に通っていて、美について頭を悩ます青年たちは皆「どうにかしてる」のだった。かれはつづけていった。
「そして、色が抜けてってるんだ。」
「なるほどね。よくできた話だ。・・・僕も心辺りがある。」彼は自分でいって息を呑んだ。これはたいしたことだ。
「火と色の関係かい。」と彼は言った。
「そう、そう。そうだよ。よくわかったな。俺が言いたいことはそういうことだよ。だからこの絵を書いてるんだ。正解?」
「正解」
次第に日が暮れてきて、最初の星が見えた。花を焼く少年は星を眺めるのが好きだった。奇妙なほど落ち着くのだ。彼の目は星を見るときひどく済んで見えた。
「事件がおきたのはいつ頃なの?」
「先月の初めころ。正確にはわからない。生まれてからまだ三日しかたたない気がしている僕に、君は日付を聞くべきじゃない。」
「へえ。ずっと僕はきてなかったわけだ。」彼はそういって気づいた。いやはや。たいした記号だ。まさにあの花を摘んだころだ。
「かえるよ。さようなら。」花を焼く少年は星をみながらいった。
「なあいまの全部嘘だよ。」嘘をつかない少年はにやけながら言った。いつもそうするのだ。そしてそれはときどき「本当にうそ」だし、時々「本当に本当」だった。
花を焼く少年はくすりとしてから、背中越しに「さようなら。」といった。
いえに変える途中彼はずっと理由もなく興奮していた。家に帰ると花を焼く少年は、腹が減ったけれど金がないのでタバコを吸おうと思った。タバコは一本だけくしゃくしゃになってポケットに入っていた。がライターは見当たらなかった。
それをやっと見つけたときに物語は始まった。花瓶の横に、絵の具が置きざりのままで、その横にはあの娘から借りたままのライターが置いてあったのだった。あの子からもらったライターだ。なんて丁寧に配置されているんだろうと彼は思った。僕の部屋で集まった三つの記号。そして先ほどのひとつの物語。色と火。参ったな。
そして彼は初めての花焼きを執り行った。
ライターは残りわずかだった。花焼きに使ってしまうとタバコは吸えそうになかった。彼は右手に焼けどをした。驚くほど花は燃えたのだった。誰が花を焼くなんて思いついただろう。普通人は花なんて焼かない。参ったな。色が落ちた花はこれほどよく燃える。逆に色のある植物はよく燃えないのだ。参ったな。
彼はそれを花焼きと名づけた。
———————–
花を焼かない少年の話を少し。
彼は物語を書いた。しかし物語はいっこうに現れなかった。彼は言葉から初めてみた。綺麗な言葉を選び出して並べるのだ。でもこの方法では、言葉はそれそのもの美しいけれど死んでいた。気に入ってくれる人もいたけれど、二度読んでくれる人は少なかった。死人かなんかにはウケるかもしれないと彼は思った。彼は書きつづけたがいっこうに生きた物語は生まれてこなかった。書く度、ある時点までいって、ふと思い立ち、いらない言葉を一行ずつ消していった。そうすると一行も残らず全部が消えてしまうのだった。彼はこれを葬式といって友人に向かって笑った。なにかが足りないのだと思った。それはなんらかの方法かもしれないし、僕自身へのなにか特殊な記号。経験かもしれないし、それか新しい恋人かな。と彼は思った。楽天的なのだ。だけれど彼は本質的には、いらだっていた。かけているものがあるという思い彼の人格を少しずつ犯しているかもしれないと思った。めまいもそのせいだ。
めまいの内側でビジネスマンの唇はそれ自体が気の触れた生き物みたいに大仰に動いていた。笑いは浮かばなかった。気分が悪くなった。ビジネス的な問題を把握すべく描かれたはずの抽象絵画は彼のポケットに入っていた。これは本当に宇宙の言葉なのだ。地軸は本当にずれてしまったのだ。彼はもう一度それを取り出して眺めたが、キュビズムの正統的な模倣たるこの不世出の芸術は、呆れる程邪悪で無邪気だった。たった今悪魔を二百匹殺してきたとでも言わんばかりに無邪気だった。そして神秘的だった。次第にめまいがすっと消えた。彼は少し驚いて、もう一度眺めた。
そのとき、星が一つ消えた、と彼は思った。この隅には点があった絶対だ。やれやれ病院に行こうかしら?それとも新しい恋人でも作ろうかしら?
彼は楽天的なのだ。
花を焼かない少年は、恋をしない少年と会った。彼は花を焼かない少年のことを、「君」と読んだ。文学を好む人はよく相手を君と呼ぶ。君は与えられたんじゃないの?よかったじゃない。記号だよ。そうそうあることじゃないよ。と彼はいった。
『サラリーマンと思しきこの男は人類を絶滅させる宇宙人から星を守るべき妙案を上司に告げるその長電話を済ますと指折り数を数えながらその星で初めて描かれた絵画にいくつかの数値を書き足した。この芸術はその数秘性によっていっそうの呪力を増していった。これは世界をそこにあらわし、物語を存在させるためのキーなのだ。世界には物語りが必要だった。そして最初にそれは、花と星から生まれたのだ。この星でかかれているあらゆる物語にそれが含まれている。』
どう?割といいのかもしれないね、というよりなんとなく変わったかい書き方が。分らない変わったかも、でも物語のようだね、物語のようであるだけでずっとよい、美しい言葉を並べたとて物語にはならないからなあ、自己言及的だけれど僕の割には言葉が生きているみたいだ。そうね君にしては言葉にとらわれていないよよくもわるくもね。そうだね。そうそう。僕の物語はこうして始まるんだ。でも、と恋をしない少年は言った。
「なにか足りないかもしれない?」
「そう?そうかもしれない。」
「なにか記号が足りないよ。」
比喩を辞め、本当に理解しようとしても、僕の手にしたこの奇妙な絵とその記述がどう結びつくのかを把握するのは本当に無理だと花を焼かないく少年は思った。こりゃあだめだ。世界は本当にいかれているのかな。まあ、もう少しまとう。いらない言葉はいらない。どうせまた消してしまうだけだ。
数えることの出来ない時間だけ世界を待機させてから、
「絵を勉強してるんです。突拍子もないお願いで申し訳ないのですが。」
物語を閉じるため物語に登場する、
星を見るといった言葉が出ると世界は驚くほどその表情を変える。まるで会話形式の物語がカギカッコを奪われるようにだ。恋人達は会話する。悲しいほどの真理だ。パンティーは陰部を隠す。人が死んだら燃やして埋める。海を拒む川はない。恋人たちは、以下のように会話する。海かな。そうだね。案外寒いよ。寒いほうが人の距離は近づくでしょう。反比例。そんな簡単な方程式の項にすっぽり収まりたくないな。と花を焼く少年が口を滑らせると、恋人は予想外しばらく黙り、彼はごめんなさいといった。上手くいかないものだなと思った。この星の人は本当に良く分らないところがある。
花を焼く少年は世界が、まるきり変わってしまったのを知った。彼は花が気になって仕方がなかった。それがいたるところにあるのに気が付くと、それとなく見過ごそうとしたがそれは難しかった。そしてとうとう花焼きの常習犯になったのだった。花焼きは難しかった。まず心のけじめが必要だ。火を扱い、さらに花も扱うのだから!それに、花を選ばなくてはならない。これも難しい。彼が最初に焼いた花は特殊な状況で枯れていたようだった。そうした条件がないと上手く花は焼けない。また彼は、こんな思いを抱いてしまっていいのか分らなかったけれども、花焼きという行為を美しい、芸術的な行為だとも思うようになっていて、その理由からも彼が選ぶことのできる花は減っていった。
もう一つ彼に訪れた明らかな変化は、女の趣味だった。なにがどうかわったのかは分らない。説明は必要なかった。こうした物事には説明が必要ない。我々は好ましいトイレでクソをする。なぜかはわからないけれどそれはそうだった。そういうわけで彼は女性の好みが変わったのだ。・・・あの乎だ。と彼は思った。こんなことってあるかしら。この星は訳がわからない。と彼は思った。
誕生日。星の声を聞く。めまいの少年を中心に聞く。事件。物語のために物語が始まること。絵画の象徴と線。芸術についての講釈。恋をする。
投稿者 toukubo : 02:30 | コメント (0) | トラックバック
2005年05月02日
「浮かび沈む」
夕暮れに僕は沈む空と一緒に
なにをしゃべってなにを思ってなにをいわなくても
夕暮れに僕は沈む空と一緒に
なにをしゃべってなにを祈って何を祈らなくても
夕暮れに僕は沈む空と一緒に
なにをしゃべってなにを思ってなにをいわなくても
夕暮れに僕は沈む空と一緒に
なにをしゃべってなにを祈って何を祈らなくても
トゥルトゥルトゥル
—-
君が僕を待っていた
駅の改札口で
僕らは少し微笑んで
仕方ないねっていうんだ。
—-
空は赤く落ちていく
僕ら少し落ちていく。
風船は空に高く上っていく。
僕はとても不安になって君の手を握るんだ。
トゥルトゥルトゥル
投稿者 toukubo : 02:58 | コメント (0) | トラックバック
「二つの重い目のこと」
いつかの誰かの話にね、
君の名前がちょっとでてきたら
その日が4月の晴れならば、
退屈をきどって寝てしまう。
夢の中で合うのもひさしぶり
でも答えは響かない
目がさめるとまさかの花吹雪
やさしくして花吹雪が舞う日には
ほらギターを弾くのもひさしぶり
でもコードは響かない
ジャンジャジャジャジャンジャンジャチャカジャン
思い出は二つもいらないよ
重い目は眠たいせいだけじゃないよ
これ以上はなにも言わないよ
ルルルルルルルルルルルル
投稿者 toukubo : 01:20 | コメント (0) | トラックバック
「海と男の子」
海の前にたつなら僕らにはもうなにも話すことはないのさ誰かが石を投げる~
真夜中の海辺では僕ら浮かんでるみたい。暗闇の中でこっそりと誰か感激してる。
誰にも教えないよ砂浜で思ったこと。
真夜中の海辺では、星の大きさはわからない。僕の小ささもわからない。
真夜中の海辺では、時計の針も読めないし、太陽がのぼるのを待つしかない。
日が昇る瞬間は夢から覚めるみたい。
太陽の大きさは馬鹿げてる。
僕の小ささは馬鹿げてる。
感激に潤んだ目のような太陽のゆれる赤い丸。
馬鹿げたおかしな赤い丸。
誰かが石を投げる。驚いた波が騒ぐ。魚はひょいと逃げる。僕らは大笑い。~
明け方の海辺ではみんな疲れた顔、それでも大笑い、つづいてく大笑い。
帰りの電車の中で僕は一つ詩をかく~
みなはまるで知らずにいびきをかく~
電車から見た太陽はまるでなにごともなかったかのように~
あの時のゆれる赤い太陽はまるで気のせいだったとでも言うように~
投稿者 toukubo : 01:04 | コメント (0) | トラックバック
「花焼き(ハナヤキ)」
勢い込んで筆をとったが
なにをかこうかわからないさ
そうこないだ花を焼いた
秋晴れの空の下
大げさな格好をしてまるで
はしゃぎ型をわすれちゃった子供みたいだった。
花の匂いに期待抱いた。
書いたことも全部一緒に焼いてしまった。
卑怯な僕は一つだけとっておいた
天気予報ははずれるよ
曇った空に不気味な雰囲気も
高層ビルもわるくないもんさ
ご機嫌伺いの手紙を出すよ
時間ばかりきにすんなよ
時間は僕らのことなんか気にしてないよ
ほら今雲の隙間から悲しみがひとつこぼれた。
キミに会いにいく言い訳作りで一日を無駄にするよ
空の青さは青すぎるからこんな気持ちも明日になったら忘れちゃうよ。
投稿者 toukubo : 01:04 | コメント (0) | トラックバック
「感傷的な気持ちで物語りを始めることをためらう」(ハナヤキ)
no one can notice how much his life is boring.
like skow fall never knows when it goes water,
that is made up with tears because being so much boring,
and that is because i made up this voice.
投稿者 toukubo : 00:59 | コメント (0) | トラックバック
ストーブ
恋を暖めるストーブが
冬の間だけお出ましさ
さむさに震える僕たちの
12月の行方をストーブ占いにかけた。
恋をあっためるストーブさと
僕が言ったら君はほら
つまらない顔でスイッチ切って
つまらない顔で僕のそばによりかかる。
わけはない。
灯油の残りももうわずかさ。
新しいのを買いにいこう。
投稿者 toukubo : 00:23 | コメント (0) | トラックバック
「クワイエットソング」
とても静かな歌を歌おうと思うのはきまぐれさ
なにもしらないほうがいいから
顔を上げずに最後まで泳ぎきるのさ
それか深海魚になって一番深い場所へ逃げる
僕には湖がちょうどいいから
そしてこのまま静かに眠る
とても静かな歌を歌おうと思うのは
とてもかなしくてやるせないから
とじこめてしまおうそうしようと
だれか
考えた。妙案さ
次に誰が泣くのかはしらないが
構わないさ無くだけさ
そして静かに眠る
とても静かな歌を歌おうと思うのは
とても騒がしくて、かき消されるのが
楽しくて、かなしくて、くやしいから。
でもこんな静かな歌は誰にもとどきやしないだろう。
僕にもよく聞こえない。
しゃべりすぎた午後にはなにもかもがいやになって、湖を思う。
そして黙り込む。なにをいってもしょうがないから。
しばらくすると僕はそれでもまたしゃべりだす。
そしておもむろにギターなんかとりだして。
懲りないねと。君は言う。
次に誰が泣くのかは知らないが
構わないさ。笑うのさ。
静かに笑う。~
投稿者 toukubo : 00:22 | コメント (0) | トラックバック
「グッバイ/スター」
10月の僕らは 夢さえも 色あせる頃に 夢を語りあうのさ
うかつな笑いが 僕らを 暖める
なんてことはない
こともない
ことはないから。
今はさよなら。
君の小さな手が、星のひとつをさした
僕の汚れた手が、となりの星をさした
空の隙間によく目をこらしてごらん
小さな悲しみは ペンを動かすたびにゆれた
時計の針がほら今12時をさした
お休みの時間がきた続きはまた明日
そらのすきまによく目をこらしてごらん
小さな悲しみは、ペンを動かすたびにゆれた
グッバイースターまた1000年後
グッバイ、スター。
投稿者 toukubo : 00:19 | コメント (0) | トラックバック
「スーパー遊園地」
遊園地にいこう そして白いベンチに腰掛けて
明日の天気を読もう 壊滅的な荒れ模様
僕以外に、使い道のない僕が雨にうたえば
中二階に帰り道のない空が僕を誘うよ
眺めるには多すぎる星の浮かぶ空が僕を誘うよ
かなえるには大きすぎるから、
真夜中の遊園地ではしゃぐのは、そのせいさ
グッバイスター。
投稿者 toukubo : 00:19 | コメント (0) | トラックバック
「ウェザーリポート」
偶然は無かったよ いたずらは失敗したのさ
ボクの番はまだ 時計の針の先
ピッタリ12小節の淡い夢を見た
東京地方に大雨が降りつづけてる
weather report
強い大雨が全部を消し去ってった後 何も残ってはいなかった
みんな一人ぼっち
weather report
日曜日にはかささして 君を連れて歩く
見えない星を見に行こう ちょっとそこの公園まで
wheather report
とても気をつけて歩くのさ 転ばないようにね
晴れ上がった空の下 とぼとぼと
report,suport,spoke,support
小さな声でこっそりと夢を話す僕ら
見えない星は見えないよ 青い空の下
wheather report
投稿者 toukubo : 00:17 | コメント (0) | トラックバック
ハナヤキ(退屈のせいでできた少しの意外)
その場限りの会話をする。
退屈な人と。
そのはずが彼は、
別れぎわに僕に、
お前なんか大嫌いだといった。
投稿者 toukubo : 00:13 | コメント (0) | トラックバック
ハナヤキ(捨て台詞)
ほら君をまってるよ戦場が
コンドームでは隠せそうもない感情が。
33回転のレコードを45回転でまわすような喧騒が
タイミングとメロディの乱暴な
セックスを上品に見せるイカサマや
音楽の名をもって消してくれる?さよならエレクトロニカ。
全部空発のロシアンルーレットを暴発させるには、
ギターを上手く弾いて見せればいいのかアメリカ?
サルの手癖でマスタベーション代わりに銃の弾倉か
それで景気はどうだい十の何乗か?。
コンドームでは隠せないような感情が。
虫唾の走るジョーク、真夜中のベッドトークのごとく、戦場から遠く、調印式はつづく。
五億の命。私欲の私有地。トムヨークの美声のニューヨークの犠牲のその?
1000年後の誰かの記憶。どうだいこの曲。
お気の毒様の一言で、
太陽がバグダットに落っこちた。
さよならエレクトロニカ。さようなら。
投稿者 toukubo : 00:12 | コメント (0) | トラックバック
「sunset without sunrise」
知らない間に、夜が明け、テルゼ。
its sunset,its sunset,my daring,
知らない間に、僕ら二人、取り残されて、ルゼ。
you dont say year, i wont say year,
i want to say year , you wont say yeaer
you dont say year,i want wont say year
i want to say year, i want you to say year.
知らない間に、夜が明け、テルゼ。
知らない間に夜が明け、僕の負け、君の負け。ダゼ。
its sunset,its sunset,my daring,FrontPage
投稿者 toukubo : 00:08 | コメント (0) | トラックバック
lovely morning / 最後の読書
(本当は大体が英語)
朝、なんにもない。浅目がさめると、いつもなにもない気持ちになる。毎日夜までかかって衣装件名積み上げるのに、朝になると、何もなかったかのように消えてなくなる。本当にくたびれて積み上げたのにね。
毎朝、朝の数を数える。毎日毎日は、毎日でしかないので、くたびれる。
でも、いつか、本当の人生が君の前に訪れて、
君は生きている、君はそこにいたのだと知らされる。
というよりは
君は君がなにをすればいいのかを知らないまま、そこにいることに気づいてしまった感じ。
どうしたの?なんでもない。いい天気だね。
それはささいで、軽く、小さく、明るく、なんでもないようで、光の中に、笑いの中に、愛の中に、生活の中に、あるいは朝早くに、ある。
そういうのが最終的に君が行き着く結論で、それはしかし解答ではなくて、いつまでも続いていく。
(ここから日本語)
近くで、君が泣いた。遠くで、誰か泣いた。遠くで、誰か泣いた。近くで、花が咲いた。遠くで、君が泣いた。遠くで、誰か泣いた。
鉛筆の芯をなめながら、スクリマデリカを聞きながら、ページは進み、
たまに空を見上げながら、恋人に別れを告げながら、ページは進み
ちょうどそこに乗っていたレコードをサンプリングするような退屈が僕を支配しても、ページは進み、
電車にのったとき一瞬の笑顔に何かを学んだり、
ポジティブなヨツウチがネガティブなヨツウチに聞こえたり、
風景に感動したり、アリョーシャの笑顔を思い浮かべたりしながらページは進み
いくつかのだいじなメロディーを、いつか思いつく大事な詩のために待ちつづけたり、
口付けをして、あくびをして、裏ぎるという単語を辞書で引いたり、眠り、笑い、眠り、笑いながら、ページはすすみ、
悲しみが・・、たまらない悲しみが押し寄せたら?
・・・たまらない悲しみが訪れたら?と聞いたら、笑い飛ばすさと彼は答えた。
どうかな?とたずねられて、どうだろうと答えるような退屈が僕を支配しても、ページは進み、
真夜中突然、悲しくて目がさめた、君の手を握り、ベットを出て水を一口飲み、窓を開けるとき、星がひとつだけぽかりと浮いていた。
星の数を数えはじめた君の肩を暖めるよ。もうやめなよという瞬間を音楽のように待ちつづけている。
でも僕は言わないだろう。
ターンテーブルにはノイが乗ったままだ。しかも回転数を間違えている。
メロディがミミニノコッテイル。この曲はなに?詩の抜け落ちた花歌をくちずさむ。
キスをすると君は眠ってしまった。それでは逆さ。眠れる森の・・。
「僕はその雑踏の中でとても小さな小さな小さな声が、希望を口にするのをざわめきの中から確かに聞いたんだ。
それは驚くほど小さな声で希望を唱えた。君は僕がなぜそれを聞き取ることができたのかは不可解に思うかもしれないが、それは気のせいではなくて本当に現実的な声として僕の耳に残った。
いつもどおり君と散歩をしている最中、退屈が空気に充満しているのを鼻が嗅ぎ取って、おもわずあくびをしている最中に、たまたま偶然に自分の星を見つけてしまったときのようなそんな驚きが僕をみたした。
そして希望はそのあと僕の心に静かにしかし明らかに染み込んでいき、すっかり染み込んでしまうと、次にそれは僕の口から言葉になって現れた。そして僕はそれを聞いた君の顔に笑顔が咲くのを見て取った。
それは芸術と呼べるような代物ではなく、しかしそれが芸術でないならば僕は芸術なんてもう手放してしまおうと思うほどのものだった。それは言葉の伴わない一筋の口笛で、どの唇からも今にも漏れ出すような極簡単な鼻歌だった。地球の形はそのとき丸くも四角くもなく、誰も彼もが憎しみのことを忘れてしまったかのようだった・・・。」
僕の夢を見ることを約束するといって聞かない君の夢を僕は見る
神様もし僕がこの先のどこかある日、悲しみを口にするのだとしても、喜びを口にするのだとしても、僕が躊躇することはきっとないだろうことを約束させてください。星が流れるのをみたら願いをかける僕らの習慣を美しいを考える僕を赦しください。そしていつまでも、消えうせる人、日の光を浴びないようにひっそりと隠されている美しい絵や、祈りの詩がこの星から消えうせることのありませんように。もしも多くの人たちがそれを退屈だと思うとしても、ある人がそれで憎悪を覚えるとしても、僕らに躊躇のありませんように。
朝になったら僕らは、仕事をさぼって地球に、とりつけられたエンジンを、探すための旅に出る。
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